【お客様のお部屋】黒い障子枠とビルジャンドの競演
2023/04/29
皆様こんにちは、ペルシャギャラリーでございます。
今回は障子の枠の黒と、絨毯の黒の調和が美しいお部屋をご紹介します。
壁・天井・床、全てにおいて趣向を凝らされていてとても優雅ですね。
全体的な黒色がお部屋を引き締めつつ、中央のメダリオンがシャンデリアとのつながりを感じさせお部屋に一体感を醸し出しています。
障子の枠はお客様が和傘を意識して特にこだわった部分と申されていた通り、絨毯もそこに追従するお色を選ばれました。
これらの要素が障子に描かれた鳳凰と合わさることで、異国情緒と日本らしさが共存する大人な空間が演出されました。
産地のビルジャンドはイラン東部・南ホラサーン州の州都であり、州全体で絨毯産業が盛んです。すぐそばには同じく絨毯産業で有名な街・ムードがあります。
東イラン一帯はかつて、絨毯産業の強化のためにイスファハーンやタブリーズなどの歴史ある絨毯の地域から多くの職人が派遣されました。
それゆえ歴史は浅くとも産業としてしっかりと絨毯の存在感があり、華やかながらウールの耐久性を生かした質実剛健な絨毯を多く製作しています。
絨毯としては質・見た目ともにビルジャンドとムードの違いは殆どなく、まさしく兄弟のような関係です。
